奈留高留学生の寮 整備進む 「島ナビ隊」募集中

2020/07/27 [23:10] 公開

学生寮に改修する古民家から、家具などを搬出するボランティアの住民=五島市

 長崎県五島市奈留島の有志でつくる「奈留しまなび協議会」(山口幹生会長)が県立奈留高の「離島留学生」向けに計画している学生寮の整備が、地域住民の協力を得ながら少しずつ進んでいる。23日にはボランティア約40人が集まり、寮に改修する空き家から粗大ごみなどを搬出した。来年3月のオープンに向け、今秋着工を目指している。

 同校は2018年度から県外出身の生徒を留学生として受け入れ、その数は現在、全校生徒30人の半数超の16人。だが、留学生のホームステイ家庭は慢性的に不足している。
 同協議会は留学生を安定して受け入れるため、学生寮「しまなび舎」の設立に向けた寄付を募集しており、7月中旬までに700万円以上が集まった。市の補助金の申請準備も進めている。
 学生寮は奈留町浦の2階建て古民家を改修し、留学生の個室9部屋や食堂、学習塾などに使う共有スペースを整備する予定。着工に向け、23日は島内のボランティア団体などが、家具や畳などの撤去作業を手伝った。
 寮整備を呼び掛けた市地域おこし協力隊の上條貴子さんは「多くの住民の協力に感謝している。ますます魅力のある島になるとわくわくする」と話した。

 市は学生寮や学習塾の運営、留学生の生活支援などに当たる地域おこし協力隊「島ナビ隊」4人を募集中。第1回締め切りは8月14日。問い合わせは市地域協働課(電0959.76.3070)。