生産少ない「和ハッカ」が佐世保・俵ケ浦半島で 特産品にしようと奔走

2020/06/25 [15:30] 公開

収穫期を迎えた和ハッカ=佐世保市野崎町

 佐世保市の俵ケ浦半島の住民有志らが昨年3月、ハーブを新たな特産品にしようと始めた「俵ケ浦半島ハーブプロジェクト」。今年4月に定植した在来種のハーブ「和ハッカ」が収穫期を迎え、メンバーらが本格的な出荷・販売に向け準備に奔走している。
 地元の町づくり団体「チーム俵」を中心に始動。地元住民12人が参加し、本業の合間に無農薬無化学肥料で、それぞれの畑でハーブ栽培に取り組んでいる。栽培から販売まで自分たちの手で行うことで、より多くの地域の人たちを巻き込み、横のつながりを強めながら持続可能な体制をつくるのが狙い。
 住民らは20日、同市内の飲食店5店を訪問。地域活性プランナーの石田奈津子さん(33)に営業のノウハウを教わりながら、和ハッカをPR。エンドユーザーのニーズや売り込み方法を学んだ。
 初めて営業を経験した専業農家の山口郁さん(41)は「難しかった」と感想。「もっと和ハッカや営業のノウハウを勉強して、俵ケ浦の和ハッカに親しみを持ってもらえるようにしたい」と意気込みを話した。
 同プロジェクト事務局によると、和ハッカは、全国でも生産地が少なく、メントール含有量は世界一だという。今後、福岡県のカフェと共同での商品開発や、東京、大阪などの飲食店への出荷に取り組む。問い合わせは事務局の山口さん(電090.7290.7652)。

飲食店の店主(左)に和ハッカをPRするメンバーら=佐世保市内