シジュウカラの野鳥 シーサーの中に巣作り

2020/04/27 [00:06] 公開

シーサーの口から飛び立つシジュウカラ=長崎市

 長崎市西出津町の陶芸家、中田好紀さん(59)方の敷地の一角に置かれたシーサーに、野鳥のシジュウカラが巣作りしている。口から出入りするつがいの姿が見られ、中田さんは「今年も来てくれた」とそっと見守っている。
 沖縄伝統のシーサーは中田さんの作品で高さ約25センチ。胴体は下まで空洞になっている。石垣で補強した高さ約3メートルの敷地の一角に、数年前から置いていた。一昨年秋、台風に備えてシーサーを倒すと、シーサーを置いていた場所に鳥の巣の跡があったという。
 翌春、シジュウカラの出入りを確認。今年も3月上旬から姿を現し、コケ類や、中田さんが集めておいた飼い猫の毛などを運び込んだという。
 日本野鳥の会県支部の執行利博事務局長によると、シジュウカラは人家周辺で見られ「この時期、卵がかえっている可能性もある」。中田さんは「ひなが生まれたら、猫や蛇に狙われず無事育ってほしい」と話した。