「ツール・ド・九州」検討 スポーツツーリズム推進へ 九州地域戦略会議

2019/11/07 [09:53] 公開

「ツール・ド・九州」を開催する方向で検討していくことを決めた九州地域戦略会議=福岡県、ロイヤルホテル宗像

 九州地方知事会と経済団体でつくる九州地域戦略会議は6日、福岡県宗像市で会合を開き、自転車で九州を巡る「ツール・ド・九州」(仮称)の開催実現を目指し今後、時期や規模などを検討していくことを決めた。ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会の成功を受け、欧州で人気が高いサイクルツーリズムで誘客を図る狙い。県境をまたぐ交通規制など課題を洗い出し、来年2月にまとめる第2期九州創生アクションプラン(2020~24年)に計画を盛り込む。
 W杯は九州では大分、福岡、熊本3県で10試合が開催され、長崎県もスコットランド、トンガ両チームのキャンプ地となった。期間中は国内外から多くの観客が九州を訪れた。
 戦略会議ではW杯の受け入れ経験を基に、スポーツツーリズムを推進していくことを確認。福岡県がサイクルツーリズム事業を検討していることもあり、インバウンド対策としても取り組むとした。
 会合は非公開。終了後、記者会見した共同議長の麻生泰・九経連会長は「(ラグビー熱が)温かいうちにスポーツツーリズムをパターン化していきたい」と意欲を語った。
 戦略会議ではこのほか、ラグビー人口の拡大や国際大会の誘致に取り組む「スポーツ振興・地域活性化宣言」や、新技術の活用、女性、外国人材の活躍などを盛り込んだ「地方創生 新九州宣言」を採択した。