「拉致」救出求め 労組が署名活動 長崎、UAゼンセン支部

2019/09/30 [11:16] 公開

市民に協力を呼び掛けた署名活動=長崎市浜町

 産業別労組UAゼンセン県支部(小西英二支部長)は29日、北朝鮮による日本人拉致被害者の救出を日本政府に求める署名活動を長崎市中心部で実施した。
 鳥取県の拉致被害者、松本京子さんが失踪当時、組合員だったことなどから、同労組は2010年から世論喚起や拉致問題の風化防止を目的に全国で署名活動を展開。昨年度は全国から約50万4千筆が集まり、今年4月に拉致問題担当相の菅義偉官房長官に提出した。県支部も同年から毎年活動している。
 特定失踪者問題調査会によると、失踪者のうち北朝鮮に拉致された可能性がある「特定失踪者」は約900人に上るとみられ、このうち徳永陽一郎さんら5人は県内で失踪するなど長崎県に関係があるという。
 組合員ら約40人が同市の浜町アーケードなどで署名を呼び掛けた。小西支部長は「拉致被害者の家族は高齢化が進み、焦りがある。拉致問題をこのまま風化しないようにしなければ」と話した。