更生保護施設で夕食作り 九州文化学園高の井本さんら

2019/08/14 [00:18] 公開

夕食を作る井本さん(中央)ら=佐世保白雲

 1日に開かれた「社会を明るくする運動」中学・高校生県弁論大会で最優秀賞に選ばれた九州文化学園高1年の井本志帆さん(15)らは11日、長崎県佐世保市白岳町の更生保護施設「佐世保白雲」を訪れ、入寮者の夕食を作るボランティアに取り組んだ。
 佐世保白雲は刑務所から出所した人らが自立するまでの生活を支援。現在は30~70代の男性22人が入寮している。
 井本さんは更生保護に興味を持ち、5月と6月に佐世保白雲を訪問。入寮者との触れ合いを通し「罪を償い、二度と犯罪をしないと誓った人には、チャンスが与えられるべきだ」と考えるようになった。弁論大会ではこうした経験を交え「これからも触れ合い、支えていきたい」と述べた。
 この日は同校の3年生2人と協力し、青椒肉絲(チンジャオロースー)、スープ、サラダ、バナナケーキを作った。40代男性は「自分たちのために作ってくれてありがたい。温かい気遣いに触れることで、自立や更生にもつながると思う」と笑みを浮かべた。井本さんは「『おいしかった』と言ってもらえて、うれしかった。これからも交流を続けたい」と話した。