「クワガタkids」誕生 川棚ご当地アイドルユニット

2019/06/13 [00:03] 公開

東彼川棚町で誕生したご当地アイドルユニット「クワガタkids」。左からエリー、ミレルン、マリー、ルナルナ、サエリン(ハッピーヴォイス提供)

 クワガタとアイドル-。意表を突くコンセプトで地域の魅力を発信する、ご当地アイドルユニット「クワガタkids(キッズ)」が長崎県東彼川棚町に誕生した。長崎県内の小学生5人で結成。4月に福岡県で開かれたイベントで初舞台を踏んだ。23日は地元川棚への「感謝祭」と題したステージイベントを開く。

 仕掛け人は、町内でオオクワガタの飼育講座に取り組む「川棚町オオクワガタ研究会」代表の山下勝さん(55)と長崎市のタレント養成所「ハッピーヴォイス」代表の大江由紀さん(38)。2人によると、このユニットは「川棚の自然豊かな森から生まれたクワガタの妖精」で、人々に命や自然の大切さを伝え、元気と癒やしを届けるのが使命という。

 昨年夏から研究会のイベントにハッピーヴォイス所属の子どもたちがアシスタントとして参加した。物おじせず昆虫に触り、研究熱心な子どもたちを見た山下さんは「彼女たちをアイドルユニットにすれば、地域活性化につながるのでは」と発案。大江さんが養成所の子どもを対象に動画オーディションを開いた。

 小学2~5年生の5人がユニットの“顔”となる「星組」に選ばれ、マリー、ミレルン、ルナルナ、サエリン、エリーという「妖精ネーム」が与えられた。4月に福岡県大野城市で開かれた「九州キッズアイドルフェスタ」に長崎県代表として出演。本格的なスタートを切った。

 全国規模のアイドルイベントから出演の打診を受ける一方、クワガタマニアの大会関係者からも問い合わせがあり、“アイドル界”と“クワガタ界”の双方で徐々に注目を浴びている。山下さんは「クワガタ好きとアイドルファンには相通じるものがありそう」とにんまり。大江代表は「世界に羽ばたくキッズアイドルに育てたい」と張り切っている。

 「感謝祭」は23日午後1時から川棚町中組郷の町中央公民館講堂であり、手話を交えたオリジナル曲「サンシャイン」などを披露する。入場無料。