高校生平和大使ら韓国へ 被爆者や若者と交流

2019/03/30 [11:10] 公開

 核兵器廃絶を求める署名活動に取り組む高校生らが3月29日、韓国に向けて出発した。4月1日までの4日間、在韓被爆者や現地の高校生と交流し、署名活動などに取り組む。

 高校生の韓国派遣は、市民団体「高校生平和大使派遣委員会」が2003年から毎年実施。今年はサポーターや事前学習の講師も含め、1府8県から計28人が訪問。このうち長崎県からは、長崎県立長崎南高1年の今田涼加さん(16)と長崎市立西浦上中3年の大隈ゆうかさん(15)ら計6人が参加する。

 一行は、韓国南東部・陜川(ハプチョン)の原爆福祉会館で在韓被爆者と交流し、釜山で現地の高校生と署名活動をする。今年1月に被爆者健康手帳交付などを求める訴訟で勝訴し、被爆者と認められた元徴用工の金成洙さんの被爆体験も聞く。

 29日、長崎市尾上町のJR長崎駅かもめ広場であった出発式で、今田さんは「世界に被爆者の声を発信する懸け橋となれるよう、多くを学びたい」、大隈さんは「在韓被爆者の方はもちろん、高校生とも交流する。日韓関係を少しでも改善できるような存在となれたら」と意気込みを述べた。

韓国訪問への意気込みを語る今田さん(右)と大隈さん=JR長崎駅かもめ広場