長崎空港で検疫犬が探知活動

2019/03/29 [00:02] 公開

 農林水産省動物検疫所門司支所長崎空港出張所は25日、長崎県大村市の同空港で、口蹄疫(こうていえき)やアフリカ豚コレラの国内侵入対策の一環として、検疫犬を使った探知活動をした。長崎空港では初めて。
 同出張所によると、九州では2013年4月に福岡空港が初めて検疫犬を導入。同空港では現在、ビーグル犬3頭が活動。不正に持ち込まれる肉製品などの摘発で活躍している。
 外国人観光客が増加する中、輸入検査を受けずに持ち込まれた肉製品などの摘発件数は、17年は前年より約1万件多い約9万4千件だった。このうち36%を検疫犬が摘発した。
 長崎空港での探知活動は検疫犬の周知が狙い。この日は中国上海からの到着便に合わせ、福岡空港のタンク(雄、7歳)が検疫した。1階入国審査場では、においをかぎながら旅客や荷物の間を動き回り、国際線の乗客が持ち込んだ牛スジ肉の加工品パックを発見した。
 長崎空港に検疫犬を導入する計画はないが、今後も福岡から出張して活動する予定。金田幸樹(ゆきしげ)出張所長は「厳密な検査をPRし、指定検疫物持ち込みの抑止効果を図りたい」と話した。

探知活動をする検疫犬のタンク=大村市、長崎空港