長崎・大村に新工場 平和産業が県・市と立地協定 造船部品など製造

2024/04/26 [11:45] 公開

立地協定を結んだ(左から)大石知事、八尾社長、園田市長=県庁

 ロケットや航空機に使う超精密部品の加工などを手がける平和産業(東京)は25日、長崎県大村市雄ケ原町の工業団地「オフィスパーク大村」に建設する新工場の立地協定を県、大村市と結んだ。大村工場では造船関連部品などを製造する。2025年4月の事業開始を目指し、雇用は5年間で15人を見込む。
 同社は1967年設立。金属切削の高度加工技術で超精密部品などの設計、製造などを行っている。航空宇宙防衛産業に特化した国際的な品質保証JISQ9100の認証を取得。国産ロケット「H2A」や新型の「H3」の部品加工にも携わっている。県内では三菱重工業などとの取引がある。工場は千葉県など国内5カ所にあり、大村市が6カ所目。
 県庁で八尾泰弘社長、大石賢吾知事、園田裕史大村市長が協定書に調印。八尾社長は「昨今のデジタル化による工業経営合理化に自信を持っている。東京から1300キロの長崎を遠いとは考えていない」と話した。
 大石知事は「造船業を中心に培ってきた高い技術を生かして航空機や半導体など新たな成長産業にも力を入れている。(今回の)進出で新たな刺激が生まれるのではないか」、園田市長は「企業間のマッチングや新たなビジネスが生まれることを期待している」と述べた。