個人書店の個性伝わる一冊 フリーペーパー「NEKOkke」発行 長崎の4店連携

2024/04/20 [11:30] 公開

今月発行したフリーペーパー「NEKOkke」

 長崎市内の四つの個人書店が連携し、お薦めの本を紹介するフリーペーパー「NEKOkke(ねこっけ)」が今月発行された。B5判12ページで、各店主の個性が凝縮した内容。企画した「Hajikko書店」(江川町)の店主、寺田隆宏さん(41)は「参加してくれた店主はシャイな人が多い。本の顔触れを見てキャラクターを知ってもらえれば」と話す。
 協力した書店はほかに、▽本屋ウニとスカッシュ(中川2丁目)▽BOOKSライデン(出島町)▽しっぽ文庫(移動書店)-。「ねこっけ」は各店で配布しており、互いの店を紹介し合い、個人書店全体の認知度向上を図りたい考えだ。
 好きな本に加え「インスタグラムを見ていると、本好きにはネコ好きが多かった」(寺田さん)との理由から、ネコにまつわる本を入れることも条件に店主が25冊程度を選書。各ページの製作はそれぞれが担い、ページをめくるたびに店主の個性が楽しめる構成となっている。
 週末限定の移動書店として活動するしっぽ文庫の長野大生(ひろき)さん(29)は「自分の知らない価値観に出会える」と本の魅力を説明。今回は「読書の敷居を下げるため、気軽に手に取りやすい本や漫画を選んだ」。選書には“こども店長”こと、長男の楓芽(ふうが)ちゃん(4)も協力し、お気に入りの絵本を紹介している。

選書に協力した「しっぽ文庫」の“こども店長”楓芽ちゃん=長崎市深堀5丁目、深堀地区子育て支援センター「ふるさと」(長野さん提供)

 最終ページには、インスタグラムなどで協力を呼びかけて集めたネコの写真も掲載した。配布場所は4店のほか▽ブック船長(古川町)▽長崎尾曲がり猫神社(銀屋町)▽アイランドナガサキ(伊王島町1丁目)▽CAFE HOGET(西海市西海町)▽makijaku製作室(佐賀市)-。