佐賀・玄海の核ごみ巡る問題 長崎の大石知事は慎重姿勢 「直ちに賛成する立場にはない」

2024/04/19 [10:30] 公開

 高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場の誘致を巡る佐賀県玄海町での動きについて、長崎県の大石賢吾知事は18日の定例会見で、県民の安全安心などを勘案する必要があるとし、「直ちに賛成する立場にはない」と述べ、慎重な姿勢を示した。
 玄海町では飲食業など3団体が15日、最終処分場選定に向けた第1段階の文献調査の受け入れを求める請願書を町議会へ提出。特別委員会で審議を始めた。
 大石知事は「隣県なので今後の動きを高い関心を持って見ていく」と強調。佐賀県の山口祥義知事が誘致に反対する態度を表明したことに対しては「知事の立場で、いろんなものを勘案したと思う」と述べた。
 文献調査を巡っては、昨年9月に対馬市議会が受け入れの請願を採択したが、比田勝尚喜市長は国側に応募しないと判断した。
 また、立憲民主党と日本維新の会の野党候補2人による一騎打ちとなった衆院長崎3区補欠選挙について、大石知事は特定の候補を応援する予定があるか問われ、「特段ない」と答えた。前回知事選で維新の推薦を受けた大石知事は5日、県庁で馬場伸幸党代表と面会していた。