長崎国際大に情報系学部の設置を検討 半導体人材育て地域活性化

2023/12/30 [10:30] 公開

情報系学部の設置を検討している長崎国際大=佐世保市ハウステンボス町

 学校法人九州文化学園(佐世保市)が、運営する長崎国際大に、新たに情報系学部の設置を検討していることが29日までに分かった。校舎は長崎県内に新設する考えで、早ければ4~5年後に開設する方針。長崎県内で設備投資が加速している半導体関連産業などで活躍できる人材を育成し、地域活性化につなげる狙い。
 同学園によると、学生の定員は1学年200人前後で、学部全体で約700~800人を想定している。同大には現在、人間社会学部、健康管理学部、薬学部の3学部があり、約2100人の学生が在籍。4学部になり、学生数は約3千人に拡大する見込み。
 本県をはじめ、熊本など九州では半導体産業が活発化。京セラ(京都市)は諫早市に半導体部品の大型工場建設を決め、2028年度までに約500人の雇用創出を見込んでいる。情報系学部では“出口戦略”として、こうした企業を学生の就職先に見据えるなど、産学の連携を深めていく考え。
 今後は文部科学省への設置申請や、用地選定と建設、指導教員の確保などを進める方針。同学園の安部直樹理事長は取材に「若者を育てて地域に送り込むのが大学の使命。長崎県内だけでなく、県外からも学生を呼び込み、地域に貢献したい」と語った。