かごしま国体第6日 長崎県勢、ボウリング・成年男子が団体初V! 地元勢4人で悲願達成

2023/10/13 [10:15] 公開

笑顔で記念写真に納まる(右から)山下(県スポーツ協会)、山本(リージョナルクリエーション長崎)、福満(西肥シルバーボウル)、原口(チョープロ)=鹿児島市、サンライトゾーン

 特別国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」第6日は12日、鹿児島県内各地で11競技が行われ、長崎県勢はボウリング成年男子が団体(4人チーム)で初優勝を飾った。ラグビー女子は7位入賞した。
 重量挙げ成年男子67キロ級の上島陽平(&LIFT-fitness)はスナッチで7位、同73キロ級の山口直幸(諫早農高教)はジャークで8位入賞。自転車少年男子スプリントの田中衛太(鹿町工高)は準々決勝に進み、入賞を確定させた。バスケットボール少年男子は徳島に90-79で快勝して2回戦に進んだ。
 この日で前半戦が終了。現時点の長崎県の天皇杯(男女総合)順位は38位で、昨年の45位から七つ順位を上げている。昨年最下位だった皇后杯(女子総合)は28位と健闘している。
 第7日は13日、各地で13競技を実施する。

 ◎ボーリング成年男子 前日までの鬱憤晴らす

 10本のピンが心地良い音を響かせてはじけ飛ぶ。前日までの鬱憤(うっぷん)を蹴散らすかのようにストライクを並べた。起死回生、名誉挽回、有終の美-。さまざまな言葉が当てはまる長崎県勢初の快挙となった。
 最終日を残して入賞ゼロだったボウリングの成年男子が、最終種目の団体(4人チーム)で悲願の初優勝を果たした。競技別優勝した2014年長崎国体でもなし得なかったビッグタイトル。大会期間中に20歳の誕生日を迎えたエース福満(西肥シルバーボウル)は「忘れられない国体になった」と感慨に浸った。
 2度の全日本マスターズ制覇を誇る福満を筆頭に、国内屈指の選手をそろえた好チーム。癖のあるレーンに手を焼いて、個人戦や2人チーム戦は下位に沈んだが、追い込まれた4人の集中力は研ぎ澄まされていた。
 午前7時に始まった予選(1人3ゲーム)で福満が278点を2度マーク。他の3人もほぼ200点台を記録して、2位に大差をつけて首位通過した。決勝(1人3ゲーム)は他チームも猛追してきたが、最後は2位群馬を55点差で振り切った。
 継続的な強化のたまものだ。14年長崎国体に向けて強化した選手が高校卒業後も競技を続けるように、最年長40歳のリーダー山下(県スポーツ協会)がアプローチ。原口(チョープロ)や山本(リージョナルクリエーション長崎)ら有力選手を大事に育てた。今大会のふるさと選手はゼロ。地元長崎で競技力を保っている点は高く評価していいだろう。
 山下が会心の勝利を振り返った。「決勝はみんな追われるプレッシャーを感じていたが、やるべきことをしっかりやれた」。最後の投球。自らのスペアで締めると、勝利を確信するように両手を上げ、頼れる仲間たちとハイタッチを交わした。