64年の歴史 長崎・レデンプトール幼稚園で閉園式 別れ惜しみ合唱

2023/04/01 [12:00] 公開

バイオリンの演奏に合わせ、歌を披露する園児たち=長崎市、レデンプトール幼稚園

 64年の歴史がある長崎市愛宕4丁目のレデンプトール幼稚園(14人)が3月31日で閉園。同日あったセレモニーで卒園生ら約150人が集まり惜しんだ。
 1959年にカナダから来日した神父が「レデンプトール愛宕幼稚園」(当時)を創立。子どもの主体性と自由を大切にしながら、2022年度までに計3910人を送り出した。1歳半から預けられる保育支援もあり、入園希望者は増えていたが、母体となる修道院が神父のなり手不足や建物老朽化を理由に閉園を決めた。
 セレモニーに先立ち、桑原亜矢子園長(53)が「愛いっぱいに最後の日を見届けてください」とあいさつ。同園OBを含むカルテットのバイオリン演奏に合わせ、園児が「さよならぼくたちのようちえん」を合唱した。
 自身と孫が同園に通った長瀬弘志さん(64)は「同級生に写真を送ってと頼まれた。園がなくなるのはさびしい」と話した。卒園生らは絵の具やペンで園舎の壁に思い出のメッセージを残した。