核ごみ誘致「何らない」 対馬市長、最終処分場巡り 長崎

2023/03/07 [11:20] 公開

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定を巡り、政府が全国の自治体に働きかけを強める方針を示していることに関して、長崎県対馬市の比田勝尚喜市長は6日の市議会一般質問で「市として誘致に向けた動きは何ら行っていない」と述べた。
 最終処分場選定について、経済産業省が2017年、最終処分ができる可能性のある地域を示した「科学的特性マップ」を公表。本県では対馬に加え、北部沿岸と西彼杵半島から長崎市にかけた地域が処分場建設に最適な「輸送面でも好ましい地域」とされた。現在2期目の比田勝市長は、20年の市長選で最終処分場の誘致はしない考えを示していた。
 最終処分実現に向け、国は自治体との協議の場を設ける方針。仮に国から協議を求められた場合の対応を問われると、比田勝市長は「市に対して国から通知などはあっておらず、申し上げられない」とした。
 最終処分場への見解を尋ねた脇本啓喜議員(市民協働)への答弁。市議会では07年、処分場の誘致反対を決議した経緯がある。