省エネ車両「YC1系」 大村線で走行試験中 佐世保駅に11月展示

2018/10/30 [00:01] 公開

 JR九州が省エネ性能を高めた新型鉄道車両の走行試験を長崎県の大村線で続けている。蓄電池のエネルギーを活用する同社初のシステムを搭載。11月には佐世保駅で市民に公開する。
 同社長崎支社によると、新車両の名称「YC1系」には「やさしくて力持ち」という開発コンセプトを込めた。ディーゼルエンジンでモーターを回すのに加え、ブレーキ時に発生する電力も蓄電池にためて使うハイブリッド方式を採用。アイドリングストップ機能も備える。現在主力のディーゼル車両より燃料消費量を約2割抑え、二酸化炭素(CO2)排出や騒音を低減する。
 デザインは豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手掛けた工業デザイナー水戸岡鋭治氏が担った。「九州を明るく照らす」ように外観はオレンジで配色、内装には木材を多用した。
 同社がディーゼル車両を前回更新したのは22年前。今回は38両を導入する予定で、営業運転開始時期は未定としている。電車より航続距離の長いディーゼル車両が適している大村線で今年夏から2両1編成を走らせ試験中。
 11月17日午前9時15分~午後2時、佐世保市三浦町の佐世保駅ホームで展示する。入場券(大人160円、子ども80円)が必要。車内には入れない。「させぼ公共交通ふれあいフェスタ」(市地域公共交通活性化協議会主催)の一環。

大村線で走行試験中のYC1系車両