誰もが気持ち良く使えるトイレ環境を表彰する日本トイレ協会(東京)の「JTAトイレ賞」で、長崎市川口町の浦上駅前に設置された市の公衆トイレが作品部門の最高賞に選ばれた。設計に携わった市民団体「みんなにやさしいトイレ会議」実行委の竹中晴美委員長によると、公衆トイレで「男性」「女性」「優先」「男女共用」の4タイプを分棟配置しているのは画期的。審査では「ジェンダーを含めた配慮で多様性を広げるなど社会的課題に対応している」と高評価を受けた。
浦上駅前の公衆トイレは、2022年から市職員有志を中心に設計開始。竹中さんや、市景観専門監の高尾忠志さんらと検討を重ねた。24年4月に供用を始めた。
コンセプトは平和への願いと長崎らしさ。柔らかさや親しみを感じる丸みを帯びた外観のほか、原爆がさく裂した午前11時2分を指す時計の針、折り鶴、地元プロスポーツクラブを想起させる「V」を表現したデザインをあしらった。
各出入り口は、防犯を考慮して死角をつくらないよう配置。一方、他人の視線が気にならない工夫も施した。講評では「景観になじみ、立ち寄りやすい仕掛けがある。袋小路にならない導線による防犯性・安心感への対応もされている」などと高く評価された。
竹中さんは「公衆トイレで優先トイレとは別に、男女共用トイレを設置したのは画期的。4タイプの分棟形式は県内で初めてでは」と強調。「単なる公衆トイレの機能を満たすだけでなく、まちのオアシスとして誰にでも愛されることを目指した」と受賞を喜んでいる。
JTAトイレ賞は同協会が09年度にグッドトイレ選奨として始め、23年度に改称。作品部門は設計や機器、付帯設備のデザインなどを審査し、ほかに著作・研究部門、維持管理運営部門、社会的活動部門がある。本年度は計23作品の応募があった。同市は23年度も新庁舎のトイレが社会的活動部門最高賞に選ばれている。
浦上駅前の公衆トイレは、2022年から市職員有志を中心に設計開始。竹中さんや、市景観専門監の高尾忠志さんらと検討を重ねた。24年4月に供用を始めた。
コンセプトは平和への願いと長崎らしさ。柔らかさや親しみを感じる丸みを帯びた外観のほか、原爆がさく裂した午前11時2分を指す時計の針、折り鶴、地元プロスポーツクラブを想起させる「V」を表現したデザインをあしらった。
各出入り口は、防犯を考慮して死角をつくらないよう配置。一方、他人の視線が気にならない工夫も施した。講評では「景観になじみ、立ち寄りやすい仕掛けがある。袋小路にならない導線による防犯性・安心感への対応もされている」などと高く評価された。
竹中さんは「公衆トイレで優先トイレとは別に、男女共用トイレを設置したのは画期的。4タイプの分棟形式は県内で初めてでは」と強調。「単なる公衆トイレの機能を満たすだけでなく、まちのオアシスとして誰にでも愛されることを目指した」と受賞を喜んでいる。
JTAトイレ賞は同協会が09年度にグッドトイレ選奨として始め、23年度に改称。作品部門は設計や機器、付帯設備のデザインなどを審査し、ほかに著作・研究部門、維持管理運営部門、社会的活動部門がある。本年度は計23作品の応募があった。同市は23年度も新庁舎のトイレが社会的活動部門最高賞に選ばれている。