トランプ米政権が各国からの輸入品に追加で課す「相互関税」は世界経済を混乱させ、長崎県内の水産業や製造業にも影響を及ぼそうとしている。日本時間の9日午後、貿易赤字の大きい国に上乗せ分を課し、日本は計24%になる。地元の水産業者は「先が見えない」と不安を口にする。
「24%はまったくの想定外。米国への輸出がやっと軌道に乗ってきたところなのに」。ブリなどの養殖・加工を手がける橋口水産(新上五島町)の橋口直正社長はため息交じりに話す。同社が養殖し、自社工場で加工したブリの約98%が米国向けだ。
2023年8月、中国政府が東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に反発し、日本産水産物を禁輸。養殖ブリは中国で人気が高く、当時同社は約9割を中国に輸出していた。先行きが見えない中、橋口社長は米国への営業活動を本格化。海外での商談会「シーフードショー」で五島列島のきれいな海で育ったブリを売り込んだ。
約4億円を投資し、17年に国際的な食品衛生管理基準HACCP(ハサップ)に対応した加工場を長崎市内に整備していたことも追い風となった。おいしさはもちろん、安全安心な魚として認められ、米ラスベガスの高級ホテルにあるミシュランの星付きレストランに納品するまでになった。
「本当に24%も上がるのか様子を見たい」と米国の一部取引先から出荷の一時停止を要請された以外、現時点で影響はないが、橋口社長は「間もなく現地の卸先との交渉が始まると思う」とし、「仮に24%も価格が上がれば消費は落ち込み、取引量は減るだろう。だからといって関税の分を値引きしたら利益がなくなってしまう」と困惑する。
鮮魚の人気が高まっているベトナムやシンガポールなどへの輸出拡大も考え始めているが、「まずは日本政府、石破茂首相に頑張ってもらうしかない。長期化すれば輸出業者にとっては大打撃になる」。
「24%はまったくの想定外。米国への輸出がやっと軌道に乗ってきたところなのに」。ブリなどの養殖・加工を手がける橋口水産(新上五島町)の橋口直正社長はため息交じりに話す。同社が養殖し、自社工場で加工したブリの約98%が米国向けだ。
2023年8月、中国政府が東京電力福島第1原発の処理水海洋放出に反発し、日本産水産物を禁輸。養殖ブリは中国で人気が高く、当時同社は約9割を中国に輸出していた。先行きが見えない中、橋口社長は米国への営業活動を本格化。海外での商談会「シーフードショー」で五島列島のきれいな海で育ったブリを売り込んだ。
約4億円を投資し、17年に国際的な食品衛生管理基準HACCP(ハサップ)に対応した加工場を長崎市内に整備していたことも追い風となった。おいしさはもちろん、安全安心な魚として認められ、米ラスベガスの高級ホテルにあるミシュランの星付きレストランに納品するまでになった。
「本当に24%も上がるのか様子を見たい」と米国の一部取引先から出荷の一時停止を要請された以外、現時点で影響はないが、橋口社長は「間もなく現地の卸先との交渉が始まると思う」とし、「仮に24%も価格が上がれば消費は落ち込み、取引量は減るだろう。だからといって関税の分を値引きしたら利益がなくなってしまう」と困惑する。
鮮魚の人気が高まっているベトナムやシンガポールなどへの輸出拡大も考え始めているが、「まずは日本政府、石破茂首相に頑張ってもらうしかない。長期化すれば輸出業者にとっては大打撃になる」。


