長崎県佐々町に日用品や生鮮食品などを扱う大手ディスカウントストアが相次いで進出し、同町中心部の商圏約1キロ以内にスーパーも合わせて5店舗がひしめく事態となっている。各店はあの手この手で客の囲い込みに懸命だが、「人口1万4千人弱の町で供給過剰では」と心配する声も。年末年始が近づく中、佐々では熱い商戦が繰り広げられている。
10日早朝。同町の玄関口、西九州自動車道佐々インターチェンジ近くの真新しい建物に長蛇の列ができた。「スーパーセンタートライアル佐々店」のオープン日。500台以上が止められる駐車場は大半が埋まり、午前8時半の開店と同時に主婦らが店内にどっと流れ込んだ。
IT業態から始まったトライアル。データを駆使した物流コストや人件費の削減などで低価格を実現している。同社の広報担当者は佐々町進出について「ご縁があったので出店した」と多くを語らないが、県北地域のスーパー関係者の一人は「インパクトのある低価格を武器に、周辺の旧北松地区や平戸、松浦両市からも集客していくだろう」とみる。
同町には昨年5月、大手ディスカウントストアのダイレックス佐々中央店がオープン。20年以上営業するマックスバリュ佐々店や、地場スーパーとして定着しているフルノストアーなど「町民なじみの店」が存在し、大手スーパーのエレナ佐々店はトライアルの対角線上で営業する。
フルノストアーを経営する有限会社スエオカの末岡誠二社長(53)は「高い商品力やノウハウを有する大手の参入には不安も大きい」と打ち明ける。メインのサザ店近くにダイレックスの出店があると聞き、対策として毎週土曜朝、新鮮な野菜を店頭で安く販売する「青空市」を始めた。
米国発祥の会員制量販店「コストコ」の商品を置くコーナーも新設し「飽きさせない工夫」を施している。トライアルへの対抗策として考えているのは飲食スペースの設置。「小さな店だからこそ、お客様と従業員の声を反映し、オリジナリティーで勝負していく」
エレナ関係者はトライアルについて「広く商圏が見込まれると佐々のような大型のスーパーセンター型、限定的な商圏にはより小型なスマート型と、戦略を立てて展開している」と分析、警戒する。町内ではトライアルが10~14日にオープニングセールを展開。エレナやフルノストアー、ダイレックスも競うように「大総力祭」「マンモスプライス」などと銘打ったセールを実施している。
マックスバリュ佐々店を管理するイオン九州は「トライアルが出店するから特段何かするというわけではない」と説明。「店の魅力を高めれば来店客は増える」と自社の営業に注力し、ディスカウントストアとの“体力勝負の値下げ合戦”を避けて共存共栄路線を狙う。
セブン-イレブン佐々市場免店などのオーナー、池田隆良さん(69)は「ここ数年は町の人口規模に対し、出店が続く異常事態」と驚く一方、「佐々町に旧北松地区を含めると商圏規模は3万人以上。大型店を出しても採算は取れるはず。消費者にとっても買い物に行く場所のレパートリーが増えるのは喜ばしい」とも捉える。
「年末年始を過ぎればトライアル進出の結果が出てくる。買い物客も複数店舗を見て回り、1カ月後にはそれぞれに合う店舗に落ち着いていくのだろう」と池田さんは人流に注目している。
10日早朝。同町の玄関口、西九州自動車道佐々インターチェンジ近くの真新しい建物に長蛇の列ができた。「スーパーセンタートライアル佐々店」のオープン日。500台以上が止められる駐車場は大半が埋まり、午前8時半の開店と同時に主婦らが店内にどっと流れ込んだ。
IT業態から始まったトライアル。データを駆使した物流コストや人件費の削減などで低価格を実現している。同社の広報担当者は佐々町進出について「ご縁があったので出店した」と多くを語らないが、県北地域のスーパー関係者の一人は「インパクトのある低価格を武器に、周辺の旧北松地区や平戸、松浦両市からも集客していくだろう」とみる。
同町には昨年5月、大手ディスカウントストアのダイレックス佐々中央店がオープン。20年以上営業するマックスバリュ佐々店や、地場スーパーとして定着しているフルノストアーなど「町民なじみの店」が存在し、大手スーパーのエレナ佐々店はトライアルの対角線上で営業する。
フルノストアーを経営する有限会社スエオカの末岡誠二社長(53)は「高い商品力やノウハウを有する大手の参入には不安も大きい」と打ち明ける。メインのサザ店近くにダイレックスの出店があると聞き、対策として毎週土曜朝、新鮮な野菜を店頭で安く販売する「青空市」を始めた。
米国発祥の会員制量販店「コストコ」の商品を置くコーナーも新設し「飽きさせない工夫」を施している。トライアルへの対抗策として考えているのは飲食スペースの設置。「小さな店だからこそ、お客様と従業員の声を反映し、オリジナリティーで勝負していく」
エレナ関係者はトライアルについて「広く商圏が見込まれると佐々のような大型のスーパーセンター型、限定的な商圏にはより小型なスマート型と、戦略を立てて展開している」と分析、警戒する。町内ではトライアルが10~14日にオープニングセールを展開。エレナやフルノストアー、ダイレックスも競うように「大総力祭」「マンモスプライス」などと銘打ったセールを実施している。
マックスバリュ佐々店を管理するイオン九州は「トライアルが出店するから特段何かするというわけではない」と説明。「店の魅力を高めれば来店客は増える」と自社の営業に注力し、ディスカウントストアとの“体力勝負の値下げ合戦”を避けて共存共栄路線を狙う。
セブン-イレブン佐々市場免店などのオーナー、池田隆良さん(69)は「ここ数年は町の人口規模に対し、出店が続く異常事態」と驚く一方、「佐々町に旧北松地区を含めると商圏規模は3万人以上。大型店を出しても採算は取れるはず。消費者にとっても買い物に行く場所のレパートリーが増えるのは喜ばしい」とも捉える。
「年末年始を過ぎればトライアル進出の結果が出てくる。買い物客も複数店舗を見て回り、1カ月後にはそれぞれに合う店舗に落ち着いていくのだろう」と池田さんは人流に注目している。


