石木ダム、長崎県知事が「意見を聞く場」の初会合…有識者から意見を聴取、計画変更で意見割れる

長崎新聞 2026/07/14 [12:00] 公開

石木ダム事業を巡り初めて開かれた「意見を聞く場」=県庁

石木ダム事業を巡り初めて開かれた「意見を聞く場」=県庁

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長崎県と佐世保市が東彼川棚町で建設を進める石木ダム事業について、平田研知事が有識者や関係者の「意見を聞く場」が12日、県庁で初めて会合を開いた。初回は有識者9人から意見を聴取。有識者間でダム計画を盛り込んだ河川整備計画の変更の必要性について意見が割れた。終了後、平田知事は「今回出た論点も含めて整理し、私なりに判断していきたい」と述べた。

 治水、利水、環境の分野に詳しい学識経験者や元官僚など9人が約10分ずつ意見を述べた。現行の河川整備計画を支持する見解を示したのは2人。残る7人は計画の妥当性に疑問を呈した。

 支持の立場で長崎大特定教授の夛田(ただ)彰秀氏は、計画で「100年に1度」の大雨に対応する洪水対策が立てられており、想定の河川流量を超えない間は直ちに見直す必要はないとした。

 一方、計画の妥当性に疑問を呈した元国土交通省職員の宮本博司氏は、推定雨量の数値が川棚川流域ではない場所の観測データを使って算定されていると指摘。「極めて不可解」として計画の見直しを求めた。法政大名誉教授の伊藤達也氏は佐世保市の水需要予測を疑問視。水源確保について、水道管の漏水対策やソフト面の整備などダム以外の道を考えることを促した。

 意見を聞く場は、平田知事が事業の在り方や河川整備計画を見直す必要があるか判断するため、知事が議事進行して開催した。3カ月程度かけて、佐世保市や川棚町、地元住民らに意見を聞く予定で、会合期間中は新たな工事を発注しない方針。