中国・北朝鮮との対話探る 長崎で核禁条約フォーラム

長崎新聞 2026/08/08 [12:00] 公開

中国、北朝鮮との対話の可能性を議論するパネル討論の登壇者=長崎市平野町、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

中国、北朝鮮との対話の可能性を議論するパネル討論の登壇者=長崎市平野町、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

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日本の核兵器禁止条約参加に向けた機運を高める「核兵器禁止条約フォーラム」が7日、長崎市内であった。北東アジア地域の核軍縮を念頭に「中国・北朝鮮との対話」をテーマに据え、専門家らが意見を交わした。

 一般社団法人「核兵器をなくす日本キャンペーン」が2024年から開き、3回目。基調講演ではNPO法人ピースデポの鈴木達治郎代表が、北東アジア地域の核兵器を取り巻く現状を解説した。「核抑止は防衛政策ではなく、相手への威嚇を前提とした攻撃的な政策」と指摘し、北東アジア非核兵器地帯の構築を提言した。

 パネル討論では、核兵器を保有する中国と北朝鮮との対話の可能性について議論。中国外交に詳しい加治宏基・愛知大現代中国学部教授は、日中関係の冷え込みを懸念しながらも、学術交流や民間交流の重要性を強調した。

 北朝鮮の核や人権問題を研究する孫賢鎮・広島市立大広島平和研究所准教授は、韓国のドラマや音楽が北朝鮮国民に及ぼしている影響について報告。北朝鮮が警戒を強めている実態を紹介しながら「一度に非核化するのは現実的ではないが、段階的な制裁緩和を交渉カードとした信頼の醸成が必要」と述べた。

 長崎大核兵器廃絶研究センターの西山心・客員研究員は「人工知能(AI)が核の運用システムに導入され、誤認やサイバー攻撃による偶発的な核使用リスクが高まっている」と警鐘を鳴らした。一方、AIの軍事利用を巡る国際会議には、米中の双方が参加しているとし「こうした枠組みからのアプローチもある」と提案した。