3年ぶり「ヤモード祭り」 “五穀豊穣” 大しめ縄に願う 佐世保・淀姫神社

2023/01/23 [11:20] 公開

鳥居に登って大しめ縄を架けるヤモードと氏子ら=佐世保市、淀姫神社

 佐世保市松原町の淀姫神社(山口毅宮司)で22日、江戸時代から約400年続いているとされる県指定無形民俗文化財「ヤモード祭り」があった。住民ら約60人が恒例の大しめ縄を作り、鳥居に架けて五穀豊穣(ごこくほうじょう)と家内安全を願った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、開催は3年ぶり。
 松原、矢峰両町の氏子でつくる奉賛会が実施。両親が健在の男性2人が近くの池で身を清め、山の神の使者「ヤモード」(山人)を担う。自営業の柴田英樹さん(49)、消防士の村田信輔さん(32)が選ばれた。
 町ごとに分かれ、声をかけながら、稲わらを縄で巻き上げた。2本をより合わせ、全長約8メートル、重さ約300キロのしめ縄を約5時間かけて完成させた。
 鳥居にはヤモードだけが登ることを許されている。氏子らは2人に木づちなどを手渡しながら、協力してしめ縄を架け渡した。
 ヤモード2回目となる村田さんは「子どもたちに地元に住んでもらい、代々受け継いでもらえたら」と話した。