光化学オキシダント 「健康被害」値は測定されず 2021年度 長崎県環境調査

2022/08/11 [11:10] 公開

 長崎県は10日、2021年度の県内の「大気環境」「公共用水域・地下水の水質」「ダイオキシン類」の3調査の結果を公表した。光化学スモッグの原因となる光化学オキシダントは測定した全26局で環境基準(1時間値0.06ppm以下)を超過したが、県は「健康被害が起こる値は測定されなかった」としている。
 光化学オキシダントが全測定局で基準を超過するのは26年連続。超過日数は春と秋を中心に多い局で97日だった。注意報(同0.12ppm以上)の発令はなかった。
 浮遊粒子状物質を測定した全38局のうち、基準値を上回ったのは2局。黄砂の影響で多かった前年度の13局から減少した。このほか、二酸化硫黄、二酸化窒素、微小粒子状物質(PM2.5)はいずれも全局で下回った。
 海や川など公共用水域調査の健康項目は131地点を測定し、基準地を上回ったのはカドミウムが確認された対馬市の椎根川のみ。生活環境項目は136地点を測定し、水の汚れを示す生物化学的酸素要求量(BOD)と化学的酸素要求量(COD)が大村湾など計20地点で基準値を超えた。前年度と比べると両項目とも同水準だった。
 ダイオキシン類は環境調査した全63地点で基準に適合した。