長崎市の子ども服作家、居石朋加さん(46)がアトピー性皮膚炎に悩む子どもも快適に着られる洋服作りに取り組んでいる。ブランド名は「Totish.(トティッシュ)」。同市三原2丁目の三原庭園内に小さな城に似た外観のアトリエショップを構え、「子どもに服を選ぶ楽しさを伝えるため、洋服の選択肢を増やしたい」と話す。
子ども服に関心を持ったのは約20年前。出身地の熊本市で知的障害児通園施設に勤務していた頃、医療的ケアが必要な子どもたちと日々関わっていた。点滴を打ったり、胃に栄養をチューブで送る胃ろうの器具を付けていたり。衣服を脱ぎ着しにくそうにする姿が気になった。前開きの服などがあると便利だが、「大きくなるとその数も減る」。大きいサイズがあればいいと思ったが、仕事を優先して自分で作る余裕はなかった。
洋服を初めて作ったのは17年前。長男を妊娠し、「肌に優しい服を着させたい」と天然素材の綿で肌着を仕立てた。長男はアトピーがあり、赤ちゃん用の衣服は綿製が多かったが、成長するにつれて数は減っていった。
6歳の頃、たくさんの衣服が並ぶ店で綿の割合が高い素材のものを探すと、当てはまるのは数着のみ。障害児やアトピーの子どもを対象とした市販の衣服は落ち着いた色や無地が多く、デザイン性にも物足りなさを感じた。
「それなら着る人も選ぶ人もワクワクする服を作ろう」。2008年、本格的に子ども服の製作を開始。自宅で作業し、委託業者への発注やイベントでの販売に取り組んできた。現在は21年に開いた店で製作や販売も行う。コンセプトは「アトピーっ子にも優しい子ども服」。Tシャツやズボン、スカートなど40種類以上を扱い、▽肌に触れる部分は綿100%▽かゆみの原因となる縫い代が動かない縫い付け▽かゆみを感じやすいタグを隠す工夫-が特徴。オーダーメードに対応し、好きな色や柄の生地をリクエストできる。
ただ、一度に数多くを製作できず手元に届くまで時間がかかる場合も。「数が増えるよう、アトピーの子どもでも着られる服作りの輪を広げたい」と語る。
ブランド名の「Tot(トット)」は作家名で、「ish」は自身が大切にする「individuality(個性)」「smile(笑顔)」「happiness(幸せ)」の頭文字。「アトピーの子どもの力になりたい」と居石さんは今日も“小さな城”で綿の布を縫い合わせる。
◎アトピー性皮膚炎
かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性疾患。外部の刺激や乾燥から守る皮膚のバリアー機能が低下することにより、炎症を起こす。皮膚がかゆみを感じやすくなり、かくとさらにバリアー機能が下がる。厚生労働省の「令和5年患者調査」によると、全国で推計約161万人。そのうち半数以上は25歳未満となっている。
子ども服に関心を持ったのは約20年前。出身地の熊本市で知的障害児通園施設に勤務していた頃、医療的ケアが必要な子どもたちと日々関わっていた。点滴を打ったり、胃に栄養をチューブで送る胃ろうの器具を付けていたり。衣服を脱ぎ着しにくそうにする姿が気になった。前開きの服などがあると便利だが、「大きくなるとその数も減る」。大きいサイズがあればいいと思ったが、仕事を優先して自分で作る余裕はなかった。
洋服を初めて作ったのは17年前。長男を妊娠し、「肌に優しい服を着させたい」と天然素材の綿で肌着を仕立てた。長男はアトピーがあり、赤ちゃん用の衣服は綿製が多かったが、成長するにつれて数は減っていった。
6歳の頃、たくさんの衣服が並ぶ店で綿の割合が高い素材のものを探すと、当てはまるのは数着のみ。障害児やアトピーの子どもを対象とした市販の衣服は落ち着いた色や無地が多く、デザイン性にも物足りなさを感じた。
「それなら着る人も選ぶ人もワクワクする服を作ろう」。2008年、本格的に子ども服の製作を開始。自宅で作業し、委託業者への発注やイベントでの販売に取り組んできた。現在は21年に開いた店で製作や販売も行う。コンセプトは「アトピーっ子にも優しい子ども服」。Tシャツやズボン、スカートなど40種類以上を扱い、▽肌に触れる部分は綿100%▽かゆみの原因となる縫い代が動かない縫い付け▽かゆみを感じやすいタグを隠す工夫-が特徴。オーダーメードに対応し、好きな色や柄の生地をリクエストできる。
ただ、一度に数多くを製作できず手元に届くまで時間がかかる場合も。「数が増えるよう、アトピーの子どもでも着られる服作りの輪を広げたい」と語る。
ブランド名の「Tot(トット)」は作家名で、「ish」は自身が大切にする「individuality(個性)」「smile(笑顔)」「happiness(幸せ)」の頭文字。「アトピーの子どもの力になりたい」と居石さんは今日も“小さな城”で綿の布を縫い合わせる。
◎アトピー性皮膚炎
かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す慢性疾患。外部の刺激や乾燥から守る皮膚のバリアー機能が低下することにより、炎症を起こす。皮膚がかゆみを感じやすくなり、かくとさらにバリアー機能が下がる。厚生労働省の「令和5年患者調査」によると、全国で推計約161万人。そのうち半数以上は25歳未満となっている。

