保護犬2匹「看板犬」へ一歩 フィルとルーチェ 伊王島「アイランドナガサキ」に“入社”

2022/04/23 [12:30] 公開

入社したフィル(左)とルーチェ=長崎市、アイランドナガサキ

 長崎市伊王島町1丁目のリゾート施設「アイランドナガサキ」に、2匹の保護犬が“入社”した。今後「ワンシェルジュ」として、犬と泊まれる施設「BARK LODGE(バークロッジ)」で客を出迎える業務などを担う。
 「フィル」と「ルーチェ」で、いずれも雌。アイランドナガサキを運営するKPGホテル&リゾートによると、2匹は昨年、島原市の山林で保護された。社会貢献活動の一環として同社が引き取った。
 21日、アイランドナガサキで入社式があり、新入社員6人に交じって2匹も出席。田中正男社長が辞令書を授与した。2匹は契約書に肉球で押印し、雇用契約を締結。「看板犬」としての一歩を踏み出した。
 本県は犬猫の殺処分数が2020年度1953頭と全国で最も多く、式で浅田資継総支配人は「命の尊さをスタッフに学んでもらうための新しい取り組み」と述べた。
 同社は5月29日、保護犬猫の譲渡会を企画しており、2匹も広告塔として参加する。フィルは「多くの犬猫を救いたい」、ルーチェは「お客さまをもてなせるように頑張りたい」と従業員が抱負を代弁した。