盲目の少女追ったドキュメンタリー 世界160カ国に配信へ

2020/11/12 [23:13] 公開

指導する中村沙樹さんの伴奏で歌う道辻さん=諫早市立諫早図書館

 歌手を目指す盲目の少女の姿を追った長崎県、諫早ケーブルメディア制作のドキュメンタリー「歌は暗闇を越えて~夢は歌手 盲目の世界に生きる少女~」が、9月に開かれた第46回日本ケーブルテレビ大賞番組アワード(日本ケーブルテレビ連盟主催)で、4部門全体の準グランプリに次ぐNHK WORLD-JAPAN賞とコンペティション部門の優秀賞に輝いた。12月からNHK WORLDで世界約160カ国に配信される。
 番組は長崎県立盲学校小学部5年、道辻結那さん(10)=諫早市多良見町=がピアノの弾き歌いへの挑戦を通し、将来の夢を見いだしていく姿を追った。今年のケーブルテレビ九州番組コンクールでグランプリを獲得している。
 市立諫早図書館で今月初め、番組の特別上映会があり、来場した約60人に受賞を報告したディレクターの森下拓磨さん(31)は「世界に英語の字幕付きで届けられる。歌手への夢が広がってくれたらうれしい」と話した。
 道辻さんはピアノを弾きながら、伸びやかな高音の歌声を披露。市立真津山小5年の西山柚綺さん(10)は幼稚園時代からの友人。「初めて弾き歌いを聞いた。本当に歌手になれそう」と声を弾ませた。