タクシー用LPGスタンド廃業へ…佐世保で唯一販売、業界は経営への影響懸念 長崎

長崎新聞 2026/06/11 [12:15] 公開

来年10月に廃業するS・A・G=佐世保市梅田町

来年10月に廃業するS・A・G=佐世保市梅田町

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長崎県佐世保市で唯一、タクシー用液化石油ガス(LPG)を販売している「S・A・G」(梅田町)が来年10月末で廃業することが10日、分かった。同市タクシー協会によると、市内のタクシー約400台のうち、半数の約200台がLPG車で、業界からは経営への影響を懸念する声が出ている。

 同社は2006年創業。当時は市内に複数のLPGスタンドがあったが、撤退が続いていた。LPGはガソリンより単価が低いのがメリットだが、八谷将光社長によると、約20年前に比べると、1リットル当たりの販売価格が倍増。ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の影響による高騰もあり、事業を続けても採算が取れないという。

 同協会にはタクシー会社10社と個人タクシー組合一つが加盟。1日当たり約100台が同社を利用している。同社は4、5月に各タクシー会社に廃業を口頭や文書で伝え、廃業時期は業界に与える影響と採算を考慮して決めた。ただ、「10月は限界のライン。廃業が早まる可能性はある」とも話す。

 同市から最も近い県内のLPGスタンドは東彼波佐見町にあり、運転手の労働時間や走行距離との兼ね合いでLPG車の廃車や、ガソリン車への買い替えなどが予想される。同協会は「協会として何ができるか検討し、市、県にも働きかける予定」としている。

 市内のタクシー会社関係者は「ガソリン車の購入費が重くのしかかってくるだろう。ただ、昔に比べてLPGが安いとは言えないので仕方ない」と話した。