孤立する家庭 支援必要 大村で「8050問題」考える集い

2019/10/01 [11:53] 公開

ひきこもりの人や家族への支援について話す山田代表理事=大村市総合福祉センター

 ひきこもり支援に取り組む県外の7民間団体で組織する「全国家族・市民の会エスポワール」は29日、大村市本町の市総合福祉センターで「市民の集い」を開き、ひきこもりの子と親がともに高齢化して困窮する「8050問題」について考えた。
 5人が参加。ひきこもりの支援活動に30年近く取り組んでいる山田孝明代表理事が講演し、社会とのつながりを持たず孤立している家庭への支援がとりわけ必要だと指摘。「『あの人、あの家族に会いたい』と思って(相談の場に)来てもらえるような、同じ問題を抱える家庭同士のコミュニティーをつくっていくことが重要」と強調した。
 内閣府の調査では中高年のひきこもり状態の人は推計61万3千人。県も県内で約6千人と推計している。同会は今後、ひきこもり状態を克服した人の体験を聞く機会を設けることなども予定しているという。