「長崎平和特派員」にオーストリア専門家 長崎市が認定、通算23人目

2019/09/27 [11:34] 公開

アレクサンダー・クメント氏

 長崎市は26日、核兵器廃絶や平和のために海外で活動する「長崎平和特派員」として、核兵器禁止条約の推進国であるオーストリアの上級外交官で安全保障の専門家、アレクサンダー・クメント氏(54)を認定したと発表した。特派員は2010年の認定開始以来、通算で1団体と23人目。
 オーストリア外務省の軍縮軍備管理不拡散局長などを務めたクメント氏は8月から2年間休職し、英ロンドン・キングスカレッジ科学安全保障研究センターに在籍、核禁止条約など核軍縮を研究している。特派員の認定期間は同センターに在籍する21年7月末まで。
 クメント氏は14年に来崎し長崎原爆資料館を訪ね、被爆者の故谷口稜曄(すみてる)さんとも面会した。特派員認定を受け「被爆地訪問により核抑止からの脱却が必要との確信が強まった。実現のために貢献したい」とコメントした。