新上五島 養殖マグロで活性化へ協議会 夏のフェア「予想以上」 来月中旬から2回

2019/09/19 [16:00] 公開

新上五島町内で養殖しているマグロ(県提供)

 地元産養殖生マグロを生かした活性化に取り組んでいる新上五島町の養殖業者や飲食店、県、町などが「上五島養殖まぐろ振興協議会」(中村繁男会長)を設立した。海鮮丼を提供するフェアなどを企画し、養殖マグロの消費拡大を目指す。
 協議会は約20団体で構成し、6月下旬に発足した。7月から8月にかけて約1カ月間、町内の計9カ所の飲食店や宿泊施設で町内産養殖マグロを使った海鮮丼などを提供。計約800万円を売り上げたという。国の交付金を宣伝費に活用した。
 今後は10月中旬~年末にかけて約1カ月間のフェアを2回予定している。船会社とタイアップし、日帰りツアーの昼食にマグロ丼を取り入れる。
 県の担当者は「今夏のフェアは予想以上の需要があり、マグロ料理の供給が追いつかないときもあった。今後は店舗共通のクーポン券を作るなどして定番化を図りたい」と話す。
 中村会長は「観光客だけでなく、地元の人にも親しまれる食として定着するよう努めたい」と意欲を見せている。
 町と県によると、新上五島町内でマグロ養殖を手掛けるのは6業者。2017年の生産量は計約505トンだった。