「かりころ餅」を島の特産品に かんころ餅をチップス状に加工

2019/09/08 [11:11] 公開

かりころ餅を考案した岡本さん(左)と竹内さん=新上五島町、花野果

 長崎県新上五島町小串郷の製菓工房、花野果(はなやか)は自社製造のかんころ餅をチップス状に加工した「かりころ餅」を考案し、町内の土産品店などで販売している。町観光商工課によると、かんころ餅を加工した菓子は町内で珍しいという。同工房代表の岡本幸代さん(36)と、竹内紗苗さん(34)は島の新たな特産品にしたいと意気込む。
 2人は県外からの移住者で、創業した町内の主婦から2018年春に工房を引き継いだ。かりんとうなどのほかに、五島列島特産のかんころ餅も製造。ただ、かんころ餅は賞味期限が1カ月程度と短いため、思うように販路を開拓できなかった。
 今年1月から、かんころ餅の風味を生かしながら気軽に手に取ってもらえる加工法を模索。厚さ約1ミリに切った餅を機械で半日乾燥させ、さらに加熱する加工法を考案した。塩などで味付けしておらず、さくさくした食感と柔らかな甘みが特長だ。賞味期限は約3カ月で、7月上旬販売にこぎ着けた。
 岡本さんは「添加物を使用していないので小さな子どものおやつにもぴったり」、竹内さんは「島を代表するお菓子になれば」と話した。
 かりころ餅は約100グラム入り1080円。工房のホームページからも購入できる。問い合わせは花野果(電090.4788.6565)。