長崎県代表の海星は12日に聖光学院(福島)との初戦に臨む。相手は戦後最長となる13年連続出場の常連校。決戦を前に海星の加藤慶二監督と聖光学院の斎藤智也監督に相手の印象や意気込みなどを聞いた。
-相手の印象は。
加藤 常勝チームで、伝統を感じる。甲子園の勝ち方も知っているし、ぶれないのが当たり前になっている。選手もいいが、監督力が特にある。
斎藤 打ち合いだろうがロースコアだろうが、大小兼ね備え、きちっとした野球をする。打撃は粘り強く投手もタイプが違い、バランスがいい。
-警戒する選手は。
加藤 うちが一番苦手とする左投手(須藤)。マークしても、なかなか攻略が難しい。打者では1番の小室君。どれだけ出塁を抑えられるか。
斎藤 トップの松尾悠君。走塁が一人突出していい。江越君は145キロ出ると聞いたが、甲子園ならアドレナリンが出て150キロ近く投げるのでは。貧打なので不安。
-理想の試合展開は。
加藤 言葉が悪いが、試合を“ぐちゃぐちゃ”にできれば。ロースコアの展開は一番、やりたくない。崩れたらどんどん差が広がっていく。
斎藤 大敗はあるかもしれないが大勝はない。どちらかといえばロースコアにしないと。3-2や4-3とか。打ち合いは無理だと感じている。
-キーマンは。
加藤 継投の可能性が高い投手陣に不安が残る中、鍵を握るのはリードする捕手太田。打たれるのを恐れず、攻めていく配球を期待している。
斎藤 切り込み隊長の小室。どれだけチームに勢いをつけてくれるか。守備の我慢も大事。投手の力はない。いかに丁寧にタイミングを外すか。
-意気込みを。
加藤 やるべきことをやるだけ。まずは守備。前回(2014年)出場したときは守りでリズムをつくれなかった。先制されるかもしれないが、崩れずに返していく。
斎藤 今年は歴代でも下から数えた方が早い。その分、無欲。変なものを背負っていない。粘り強くチャレンジャー精神で、思い切りやりたい。