伊藤園お~いお茶新俳句大賞 佐々の田中さんに最高賞

2019/07/04 [16:00] 公開

文部科学大臣賞に輝いた田中さん(中央)=東京都千代田区、帝国ホテル

 日本最大規模の俳句コンテスト「第30回伊藤園お~いお茶新俳句大賞」の最高賞に当たる文部科学大臣賞に、北松佐々町の団体職員、田中龍太さん(28)の「猫の載るヘルスメーター文化の日」が輝いた。本県在住者が同賞を受賞するのは初めて。応募約200万句の中から選ばれた。
 作品は、病院に連れて行った太り気味の飼い猫が体重計に載り、診察されている光景を詠んだ。ふくよかな猫の姿を精神的なゆとりや豊かさの象徴と捉え、その思いを「文化の日」の言葉で表した。選評では言葉の軽快なリズムや独自の表現力が評価された。
 田中さんは谷崎潤一郎や遠藤周作らの純文学が好きで、小説の執筆にも取り組む。俳句は2年ほど前から独学で詠み始め、新俳句大賞には2回目の応募だった。
 3日、東京都内であった表彰式で、田中さんは俳句を詠む祖母の「俳句は説明ではなく写生に徹すべし」との言葉を紹介。小説の執筆にも共通点があると言い「受賞を励みにこれからも精進したい」と話した。
 新俳句大賞は「応募作品数日本一の俳句コンテスト」として知られ、今回も過去最多を更新。入賞作は「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載される。