準絶滅危惧種「タシロラン」 今年も開花 松浦・羽黒神社

2019/06/30 [14:00] 公開

絶滅危惧種のタシロラン

 松浦市星鹿町の羽黒神社境内で、環境省や長崎県のレッドデータブックで準絶滅危惧種に分類されているラン科のタシロランが今年もかれんな白い花を咲かせている。
 枯れ葉などを分解する菌類と共生する腐生植物で、1906年に植物学者の田代善太郎が諫早で発見した。葉緑素がないので全体に白っぽく、6月下旬に房状の花を付ける。
 同神社では30年ほど前に森川卓行宮司(79)が境内に自生しているのを見つけた。「以前は境内のあちこちで見られたが、最近はめっきり減った。毎年同じ場所に生えるわけではなく、根張りが浅いため雨で流されることもある」と連日の梅雨空に心配顔だ。