聴覚障害男性の救助に協力 大村市手話通訳相談員の杉野さん 山中で遭難、長崎県警が感謝状

2019/06/29 [11:23] 公開

感謝状を受け取る杉野さん(右)=大村市役所

 多良山系の山中で遭難した、聴覚に障害のある70歳代男性の救助に協力したとして、長崎県警は24日、大村市嘱託職員の杉野智代美さん(53)に感謝状を贈った。

 杉野さんは手話通訳相談員として大村市障がい福祉課に勤務。先月23日午後、業務で面識のあった男性から、スマートフォンを通じて山で道に迷ったとの連絡があり、警察に通報。男性に対しては、動かずに待っておくことや位置情報を伝えるために110番に電話するといった内容のメッセージを送った。男性は約3時間後に無事救助された。

 大村市役所であった贈呈式では、長崎県警の宮崎光法地域部長が感謝状を贈呈。杉野さんは「救助に来た人や捜索ヘリコプターの音を聞くことができない人に対し、文面も工夫しながらメッセージを送った。さまざまな災害が想定される中、こうした人たちへの支援について、関係者が一緒に考えられる機会が持てれば」と話した。