福祉避難所の開設 老人施設協と協定 対馬市、災害対策強化

2019/06/07 [11:10] 公開

協定を締結した比田勝市長(右)と阿比留会長=対馬市役所

 長崎県対馬市はこのほど、大規模災害時に老人ホームなどに福祉避難所を設置し、福祉関連物資を供給してもらう二つの協定を市老人福祉施設協議会(阿比留志郎会長、11施設)と締結した。市は今後、11施設を福祉避難所に指定する。市内での指定は初めてになる。
 福祉避難所は、一般の避難所での生活が難しい高齢者や障害者らを受け入れる場所。福祉避難所の設置運営に関する協定書では、災害時に市の要請を受けた施設側がそれぞれの施設内に開設し、人件費や食費などの経費は市が負担すると定めた。
 物資供給や貸与に関する協定書では、福祉避難所を含む各避難所に紙おむつや車いすなどを供給・貸与し、市が運搬費なども含めた経費を負担するとしている。
 市役所であった協定締結式で、阿比留会長は「要援護者が安心して暮らせるよう一翼を担いたい」とあいさつ。比田勝尚喜市長は「市民の安全安心、災害対策の強化につながる」と述べた。