サッカーJ2、波乱の序盤戦 V長崎も苦戦 総得点2は最下位

2019/03/26 [16:00] 公開

 開幕5試合を消化したサッカーJ2リーグは、今季J3から昇格した琉球が負けなしの4勝1分けで首位を走る一方、昨季のリーグ上位チームが苦戦する波乱の滑り出しになった。「J2降格組」のV・ファーレン長崎も2勝1分け2敗の11位と低調。総得点2は全22チーム中最下位で、攻撃面の課題が浮き彫りになっている。
 「もちろんサッカーの精度を高めないといけないが、これ以上、上に離されるわけにはいかない。欲しいのは勝ち点3だと割り切った」
 23日のアウェー愛媛戦。試合後の会見で、V長崎の手倉森監督は守備的な戦術で手にした4試合ぶりの勝利を控えめに喜んだ。この日のチームシュート数はわずか2。これまでの戦いから攻撃面の劇的な好転は厳しいと判断し、苦肉の策で臨んだ一戦だった。
 V長崎のスコアは開幕戦から順に1-0(対横浜FC)、0-0(対福岡)、0-1(対水戸)、0-2(対甲府)、1-0(対愛媛)。2得点はいずれもセットプレーを起点に生まれた。流れの中からの得点は、まだない。
 ただ、思うように結果が出ていないのは他クラブも同じ。前評判通りの強さを見せているのは2位柏と3位甲府ぐらいで、昨季J1昇格プレーオフに進出した横浜FC、東京V、大宮、リーグ4位の町田はそろって下位に甘んじている。
 手倉森監督が「開幕ダッシュして一気に長崎を盛り上げたかったけれど、今は辛抱時だと思っている」と言う通りに、現状はいい形でシュートチャンスまで持っていくシーンが少ない。長いシーズンを見据えて、攻撃のバリエーションや連係面を見直す地道な修正作業に時間をかける必要がありそうだ。

第5節の愛媛戦で攻撃を仕掛けるV長崎の玉田(中央)。この試合はチームシュート数2本に終わった=松山市、ニンジニアスタジアム