福島の小学生 被爆の実相学ぶ 27日まで滞在

2019/03/25 [09:58] 公開

 2011年の東日本大震災で東京電力福島第1原発事故が起きた福島県の小学生12人が24日、長崎県長崎市平野町の長崎原爆資料館などを訪ね、被爆の実相を学んだ。

 生活協同組合ララコープ(長崎県西彼長与町)が、春休みに福島の子どもたちを長崎へ招き、心の保養につなげてもらおうと、福島県生協と連携し2014年度から実施している。今回は24~27日の3泊4日の日程で滞在し、野母崎でのカヌー体験や磯遊び、伊佐ノ浦公園(西海市)での竹とんぼの工作やカレー作りなどを楽しむ。

 24日は長崎原爆資料館や爆心地公園、平和祈念像などを巡った。同資料館では2グループに分かれ、ララコープ理事の説明を聞きながら地元の大学生と見学。原爆の熱線で溶けたガラスに触れ、放射線の影響を示す資料パネルを見ながら真剣な表情でメモを取ったり写真に収めたりしていた。

 福島市立松川小6年の阿部寧々さん(12)は「人の命は一瞬で奪われるのだと感じた。戦争やテロはだめだと思う」と話した。

展示資料に見入る福島の子どもたち=長崎原爆資料館