佐世保工高建築科3年生 全員「ゴールド」の快挙

2019/03/09 [11:00] 公開

 長崎県立佐世保工業高(佐世保市瀬戸越3丁目、長池紀英校長)建築科3年の39人全員が、取得した国家資格や検定試験などを点数化し、基準を満たした生徒を顕彰する「ジュニアマイスター」の称号を取得した。いずれも合計点が高い生徒に与えられる「ゴールド」に認定。長崎県内初の快挙となった。
 産業界で活躍する人材を育てようと、全国工業高等学校長協会が主催。合計点が20点以上でマイスターにする。30点以上はシルバー、45点以上でゴールドの称号を与える。さらに、特に難易度が高い資格を取得し、八つの資格の合計点が60点以上の生徒を特別表彰している。
 2年生のときからクラス目標に掲げ、技能検定3級(建築大工)や2級建築施工管理技術検定などに合格。建築系の資格だけでは点数が足りないため、英語や漢字検定にも挑戦。7人が特別表彰を受けた。
 3年間担任を務めた福田顕教諭(38)によると、同じ検定に5回目で合格した生徒、技能検定で苦しみ「学校を辞めたい」と言った生徒もいたという。それでも、互いに教え合い、諦めなかった。福田教諭は「一人一人の素直さと向上心の成果。人生いい時ばかりではないが、学びを生かして踏ん張ってほしい」とエールを送る。
 特別表彰を受けた外山燎さん(18)は「みんなで協力する大切さを学んだ。達成感は大きい」と充実した表情を見せた。
 生徒は3月1日に卒業し、培った「諦めない心」を武器に、新たな一歩を踏みだした。

ジュニアマイスター「ゴールド」に認定された建築科3年の生徒=佐世保工高