チューリップ「ひらど」を切り花で 贈り物にも

2019/03/09 [00:02] 公開

 長崎県平戸市の生花店「平戸花壇」は、同市の名を冠したオランダ産チューリップ「ひらど」を切り花として商品化することに成功した。これまでは球根だけ販売していたが、贈答用の花束やフラワーアレンジメントを買うことができるようになった。
 「ひらど」は花びらの先がとがった「剣咲き」と呼ばれる品種で、ワインレッド色と白い縁取りが特徴。平戸市の姉妹都市で、チューリップ栽培が盛んなオランダ・ノールトワイク市から平戸花壇が球根を輸入し、2014年から販売している。ただ、茎が短くて太いため花束にすることが難しく、切り花は販売していなかった。
 「ひらど」が市民に親しまれるようになり、大切な人に贈るための花束やフラワーアレンジメントなど用途を広げようと、同店の林浩司さん(55)が約5年前から試行錯誤。昨年、福岡県田川市の花農家、太田英樹さんに協力を依頼した結果、通常約30センチの「ひらど」を約50センチまで育てることに成功し、今月から切り花として平戸花壇で販売している。1本250円。
 林さんは商品化を記念して「ひらど」を平戸市役所など市内計4カ所に寄贈した。「春の訪れを感じてほしい。両国の絆が一層深まれば」と願っている。
 切り花は3月中の限定販売。問い合わせは同店(電0950.22.5007)。

販売を開始したチューリップ「ひらど」の切り花=平戸市役所