【平成の長崎】絶対王者に大歓声 内村選手凱旋

2019/03/02 [00:00] 公開

 「航平君、よく頑張った」-。リオデジャネイロ五輪で二つの金メダルを獲得した内村航平選手(27)=コナミスポーツ=が凱旋(がいせん)した21日、古里諫早市のパレードなどには大勢の市民が集まり、本県が誇る「絶対王者」を大きな拍手と歓声で出迎えた。
 内村選手は同日午後、空路で本県入りし、県議会議場であった県民栄誉賞特別賞の表彰式に出席。中村法道知事は「絶対王者の称号にふさわしい活躍。美しい体操でこれからも夢と感動を与えてほしい」とたたえた。内村選手は「一番見せたかった金メダルを持ってくることができて、うれしい」と礼を述べた。会場は、金メダリストを一目見ようと集まった市民ら約450人の熱気に包まれた。
 続いて、諫早市東小路町の中央交流広場であった特別市民栄誉大賞の授与式に臨んだ。約5千人の市民が見詰める中、宮本明雄市長は「国民に大きな希望と誇りを与え、諫早市の名を高めた」と称賛。両親が経営するスポーツクラブに通う高校生のリクエストに応え、内村選手が宙返りを披露する場面もあり、会場を沸かせた。
 市中心部のアーケードであったパレードでは、市民が約2時間前から沿道に詰め掛け、主役の登場を待った。午後5時すぎ、オープンカーに乗った内村選手が姿を見せると、市民から「東京も頑張って」などと歓声が上がった。
 県庁玄関前で声援を送った長崎市岩屋町の河合雅美さん(44)は「世界一のオーラがあり、かっこよかった」と話した。諫早市のパレードに駆け付けた長崎市かき道4丁目の石川敏さん(68)は「大きな感動をもらったので、『おめでとう』と直接伝えたかった」と笑顔。県立諫早高1年の山口愛未さん(15)は「鍛えられた筋肉がすごかった。地元の金メダリストを誇りに思う」と興奮した様子だった。
(平成28年9月22日付長崎新聞より)
  ◇   ◇   ◇
【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

諫早市の特別市民栄誉大賞授与式で多くの市民に出迎えられ、両手を上げて応える内村選手(中央)=諫早市中央交流広場