【平成の長崎】佐世保市中核市 移行 より良いまちづくりを

2019/02/27 [00:00] 公開

 長崎県内2例目の中核市となった佐世保市では1日、県からの権限移譲に伴う事務がスタート。経済関係者や市民からは、地域発展や行政サービスの充実に期待の声が上がった。
 保健福祉部内に新設された市指導監査課では、窓口設置のため、朝から職員が慌ただしく荷物を運び入れた。同課では、福祉施設の事業主に対する運営指導や監査などを担う。伊東史貴課長は「市民と直接関わる部署ではないが、適正な指導・監査を通じて事業所のサービスの向上につなげたい」と意気込んだ。
 「市長時代から中核市にしたいと思っていたのでうれしい」。同日、市内であった記念式典に出席した光武顕前市長(85)は待望の移行を喜び「地方創生には、佐世保市と長崎市がバランスよく発展する必要がある。中核市にふさわしい市政が実現されるよう願う」と語った。
 佐世保商工会議所の前田一彦会頭(84)も「佐世保市独自の行政運営が推進され、地域の発展に大いに役立つのでは」と歓迎。「中核市移行を契機に周辺市町との連携をさらに深め、県北の経済発展につなげてほしい」と求めた。
 同市上相浦町の主婦、佐伯恵智子さん(78)は「生活が変わる実感はない」としながらも「市の責任は重くなると思う。丁寧な行政サービスで、より良いまちづくりをしてほしい」と話した。
(平成28年4月2日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

事務引継書を手に笑顔を見せる朝長市長(左から2人目)と中村知事(同3人目)ら=佐世保市三浦町、アルカスSASEBO