ヒカンザクラの季節 雲仙・神代小路 17日からまつり

2019/02/14 [00:04] 公開

 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている長崎県雲仙市国見町の神代小路(こうじろくうじ)地区で、ヒカンザクラが咲き始め、歴史ある町並みに彩りを添えている。17日からは「緋寒桜の郷まつり」も始まる。

 同地区は江戸時代、佐賀藩神代領主鍋島氏の武家屋敷として栄え、今も水路や町並みに往時の面影を残す。国の重要文化財に指定されている「鍋島邸」には樹齢約90年のヒカンザクラの古木があり、約20年前に住民が古木から種を採って同地区一帯に60本を植えた。

 鮮やかな赤い花は、つり鐘状に下へ向かい「お殿様より目立たぬように花の気遣い」(同邸ガイド)でつつましく咲くのが特徴。暖冬で開花は例年より10日ほど早いが、同邸の古木は五分咲き程度で、17日のまつり開始には見ごろを迎えそう。まつりは3月3日までで、同邸や地区一帯で絵画展やお茶会、陶芸教室などが開かれる。

町を彩るヒカンザクラ=雲仙市国見町