「坂道のアポロン」ノミネート ロケーションジャパン大賞

2018/12/12 [00:04] 公開

 長崎県佐世保市内を中心にロケが行われた映画「坂道のアポロン」が、地域を盛り上げた作品とその自治体を表彰する「第9回ロケーションジャパン大賞」にノミネートされた。結果は来年1月15日に発表される。佐世保市は「作品を通し佐世保の観光資源の認知度を高めたい」と期待を寄せる。

 雑誌「ロケーションジャパン」編集部が、ロケの受け入れ態勢などの観点から選出した。昨年11月1日から今年12月2日に公開、放送された映画、ドラマ、アニメ作品が対象。NHK大河ドラマ「西郷どん」(鹿児島県)や、映画「万引き家族」(千葉県いすみ市)など、34作品がノミネートされている。

 坂道のアポロンは長崎県佐世保市出身の漫画家、小玉ユキさんの同名漫画を映画化。佐世保市を舞台に、ジャズに熱中する高校生の青春を描いた。

 昨年4月から6月まで外国人バー街や黒島など佐世保市内各地でロケがあった。3月に公開後、7月には黒島が「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として、世界文化遺産に登録。相乗効果で盛り上がった。

 一般アンケートによる支持率やロケ地の「行楽度」、撮影サポート、地域の変化の4項目で選考する。大賞に選ばれると、業界内の認知が進み「撮影がしやすい場所」とPRになり、さらなるロケの誘致につながる可能性があるという。

 作品は現在、DVDとBlu-rayが発売されている。佐世保市観光課は「これを機会に作品を楽しんでもらい、市民にも『自分たちの映画』として身近に感じてもらいたい」としている。

外国人バー街でロケを行う撮影スタッフら=佐世保市内(佐世保市観光課提供)