防衛省は「防衛白書」を簡略化した子ども版冊子を、本年度から小学校に配布し始めた。ロシアによるウクライナ侵攻が起きた理由の一つを「防衛力が足りなかった」、中国など特定の国を「威圧的」「大きな脅威」と記載しており、長崎県内の小学校の関係者は「差別や誤解を生みかねない」と対応に苦慮している。
県教委によると、昨年末、九州防衛局から学校に冊子を配布する旨の連絡が入り、県内の各小学校には5月ごろ、各10部ずつが配られた。県教委は「対応の判断は各教委へ任せている」という。
中国との歴史的な縁が深い長崎市では、市教委が各校へ「(中国にルーツを持つなどの)特定の子どもらへの配慮が必要」と教員の目の届く場所への設置を要請。佐世保市教委は、対象学年の学習指導要領に沿った部分は自衛隊の災害派遣の紹介のみだとして、教育長名で「児童の発達段階や背景を十分に配慮して活用を」、諫早市教委も「発達に応じた活用を」と周知した。
配布中止などを求める申し入れも出ている。7日、佐世保市の市民団体「佐世保女性ネットワーク」などの12人が市役所を訪れ「政府の考えを一方的に押しつけ、教育の中立性を脅かす」と回収を求めた。佐世保市教委は「教育委員会内で協議する」と回答した。
冊子名は「まるわかり! 日本の防衛 はじめての防衛白書」。2021年に初版され、毎年発行されており、本文では、中国について「威圧的な活動を続けている」、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)には「核開発やミサイルの日本上空の通過などは日本にとっての大きな脅威」などと記述。反撃能力の必要性などを強調している。また「(防衛関係費増額は)国内企業にもメリットがある」「(今後日本は)軍事大国にならない」とも記す。
長崎大教育学部の複数の教員は「多面的に伝えないと、政府の見方だけが正しいと思わせてしまうなど、小学校段階の子どもに与える影響が大きく、慎重な姿勢が必要」「十分な防衛力さえあれば攻め込まれなかったという認識を持たせたり、特定の国への認識をネガティブなものにする危険性がある」などと警鐘を鳴らしている。
県教委によると、昨年末、九州防衛局から学校に冊子を配布する旨の連絡が入り、県内の各小学校には5月ごろ、各10部ずつが配られた。県教委は「対応の判断は各教委へ任せている」という。
中国との歴史的な縁が深い長崎市では、市教委が各校へ「(中国にルーツを持つなどの)特定の子どもらへの配慮が必要」と教員の目の届く場所への設置を要請。佐世保市教委は、対象学年の学習指導要領に沿った部分は自衛隊の災害派遣の紹介のみだとして、教育長名で「児童の発達段階や背景を十分に配慮して活用を」、諫早市教委も「発達に応じた活用を」と周知した。
配布中止などを求める申し入れも出ている。7日、佐世保市の市民団体「佐世保女性ネットワーク」などの12人が市役所を訪れ「政府の考えを一方的に押しつけ、教育の中立性を脅かす」と回収を求めた。佐世保市教委は「教育委員会内で協議する」と回答した。
冊子名は「まるわかり! 日本の防衛 はじめての防衛白書」。2021年に初版され、毎年発行されており、本文では、中国について「威圧的な活動を続けている」、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)には「核開発やミサイルの日本上空の通過などは日本にとっての大きな脅威」などと記述。反撃能力の必要性などを強調している。また「(防衛関係費増額は)国内企業にもメリットがある」「(今後日本は)軍事大国にならない」とも記す。
長崎大教育学部の複数の教員は「多面的に伝えないと、政府の見方だけが正しいと思わせてしまうなど、小学校段階の子どもに与える影響が大きく、慎重な姿勢が必要」「十分な防衛力さえあれば攻め込まれなかったという認識を持たせたり、特定の国への認識をネガティブなものにする危険性がある」などと警鐘を鳴らしている。
