両陛下が全国障がい者作品展を鑑賞 「ながさきピース文化祭」きょう開幕

長崎新聞 2025/09/14 [11:15] 公開

原塚さん(左端)と母由美子さんから展示作品の説明を受ける天皇、皇后両陛下=長崎市出島町、県美術館県民ギャラリー

原塚さん(左端)と母由美子さんから展示作品の説明を受ける天皇、皇后両陛下=長崎市出島町、県美術館県民ギャラリー

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国内最大の文化の祭典「ながさきピース文化祭2025」は14日、佐世保市で、天皇、皇后両陛下が臨席し開会式を行う。両陛下は13日、長崎市の長崎県美術館で先行開催中の「全国障がい者作品展-アール・ブリュット展」を鑑賞され、県内外の出品者3人と交流した。

 同展はピース文化祭の主要事業の一つ。全国の障害のあるアーティスト45人の作品約400点を展示している。

 両陛下は、佐世保市の溝上強さん(38)のお釈迦(しゃか)様や人々、ユニコーンなどが画面にひしめくアクリル画「世知辛い世界」を鑑賞し、「鮮やかですね」「いろいろ考えて描かれているのですね」と声をかけた。溝上さんは取材に「若い頃は仕事でつまずき、得意とする絵で生きにくさなどを表現した。近年は東京のIT会社のアーティスト社員になるなどいいことが多いが、まさか天皇陛下に会えるなんて」と喜びを語った。

 五島市の原塚祥吾さん(30)は鉛筆画「繋(つな)がってゆくまち」を両陛下に紹介した。10歳の頃から、空を飛ぶ鳥の目線で架空の町を描き続けているという作品。原画を拡大したパネルで詳しい説明を受けた両陛下は「とても細かく描かれていますね」と感心した様子だった。原塚さんは「緊張したが、見てもらえてとてもうれしい。これからも頑張って描き続けたい」と感想を述べた。

 熊本市の渡邊義紘さん(35)は、恐竜を繊細に表現した「切り絵アート」を制作し、両陛下にプレゼントした。

 両陛下はこの日、展覧会を前に、長女愛子さまと長崎市の恵の丘長崎原爆ホームを訪問し、被爆者と懇談。愛子さまは空路で帰京した。

 ピース文化祭の開会式は14日午後開催。長崎県出身のアーティストや県内各地の演奏家やダンサーら約330人が出演し、長崎の歴史、文化などに光を当てた華やかなパフォーマンスを披露し、開幕を祝う。