「地域経済活性化に大きな効果」諫早市・ゆめタウン進出伴う区画整理 地区計画案を説明

2023/03/21 [11:20] 公開

開発に向けた地区計画案の地元説明会=諫早市、小野ふれあい会館

 長崎県諫早市長野町で地元準備組合が進めているイズミ(広島市)の大型商業施設「ゆめタウン諫早」(仮称)を核とした区画整理事業計画を巡り、市は17日、都市計画法に基づき作成した地区計画案の地元説明会を開いた。
 地区計画は、建築物の制限などその地区独自のまちづくりのルール。計画地は現在、大半が市街化調整区域に当たるため、開発には市が地区計画案を都市計画決定する必要がある。市は決定時期について6月を目標にしており、地元説明会は決定に向けた法令手続きの一環。
 地区計画案によると、対象面積は島原道路長野インターチェンジ(IC)に直結する約19.4ヘクタール。広域交通網の立地条件を生かした商業機能と地域に必要な生活利便施設の立地を図り、隣接する集落の良好な住環境の保全を目的とした。その上で、対象エリアを▽商業地区(約7.9ヘクタール)▽医療・児童福祉・健康施設などを誘導する業務地区(約8.8ヘクタール)▽住宅地区(約2.7ヘクタール)-の三つに分け、用途制限などを示した。地元地権者らでつくる市長野土地区画整理準備組合が昨年2月、市に提出した開発計画案に沿った内容になっている。
 説明会は小野ふれあい会館(黒崎町)であり、約50人が参加。市は市民の利便性向上や地域経済活性化に大きな効果があるとして「計画の早期実現に向けて事業者と取り組んでいきたい」とした。参加者からは慢性的な渋滞発生への懸念などが上がった一方、「諫早市は人口が減っている。早く計画を進め、雇用につなげてほしい」などと期待する声が聞かれた。
 市は今後、縦覧、市都市計画審議会の承認を経て、都市計画として決定する運び。その後、準備組合が事業主体となる本組合を設立。事業計画の提出や認可、出店届け出などの一連の法令手続き後に着工する。準備組合側は2025年度を開業目標にしている。