20秒で組み立て! 波佐見町が簡易ベッド導入 避難者対応充実へ 

2023/02/22 [11:50] 公開

(写真右から)波佐見町が導入したプラスチック製簡易ベッド、折り畳んだ状態の簡易ベッド=波佐見町折敷瀬郷、町総合文化会館

 災害時の避難所開設時間を短縮しようと、長崎県東彼波佐見町はプラスチック製簡易ベッド60台を導入した。組み立てが容易で20秒ほどで完成する。同町は「省いた時間や職員を、避難者対応や他の業務に充てたい」としている。
 町によると、避難所では高齢者や介護が必要な人の足腰への負担を軽減するため段ボールベッドを設置。組み立ては数人がかりで5分程度かかる。設営に時間を要するケースもあった。
 プラスチック製簡易ベッドは長崎キヤノン(同町)に包装資材を納めているダイソー(大分市)の「ワンタッチD-BED」。幅75センチ、長さ190センチ、高さ約40センチ。プラスチック製の段ボールが蛇腹状になっており、広げて土台にして天板を載せる。重量は6.5キロと紙製より軽く、1人でも組み立てや持ち運びが可能。折り畳むと縦50センチ、横90センチになり、収納スペースは紙製の3分の1程度。耐荷重は500キロ。
 購入費は約120万円で町へのふるさと納税寄付金を充てた。同社長崎事業所(同町)の丸小野真実所長代理は価格は紙製より2、3割高いが、湿気による劣化がなく、繰り返し使えると説明。「医療機関が非常用ベッドや、災害派遣医療チーム(DMAT)の備品として購入するケースもある。色は11種類あり、寝ている人の識別や、避難所の雰囲気を明るくすることにも役立っているようだ」と話している。