長崎県五島市社会福祉協議会(中里和彦会長)が玉之浦町荒川で運営する地域福祉センター荒川温泉が、2026年3月末で閉館する。天然の温泉として長年、地域住民や観光客に親しまれてきたが、老朽化や赤字経営、職員不足が重なり、継続を断念。利用者からは「残念」「残してほしい」と惜しむ声が上がっている。同社協は「再生につながる売却先を見つけたい」とし、観光や地域交流の拠点としての再活用に望みをつなぐ。
同センター(鉄筋コンクリート3階建て、延べ約2460平方メートル)は、09年に廃業した老舗「豆谷旅館」の土地と建物を社協が競売で取得し、11年に改修して開設。公衆浴場は水曜を除く午後1時から同6時半まで営業し、24年度の利用者は延べ2万3268人に上る。地元住民は100円、地区外は300円のまま料金を据え置き、長年親しまれてきた。
通所介護(デイサービス)、訪問介護など福祉サービスの拠点としても機能。開設当初から同社協玉之浦支所の機能も併せ持ち、地域福祉の中核施設としての役割を担ってきた。
だが、同社協によると、温泉事業の累積赤字は約170万円。短期入所(ショートステイ)事業は利用者減と職員不足のため22年度に廃止し、約2千万円を介護保険積立金から補填(ほてん)した。老朽化も進む。建物修繕費は11~23年度で計2100万円を超え、今後も浄化槽修繕に約4300万円、浴室改修に約1千万円が必要という。
同社協は24年6月、今後のあり方検討委員会を設置。修繕費や人件費など維持費を精査した結果、「今後の運営は困難」と判断し、建物と土地、温泉権を含めて売却する方針を固めた。今年9月に廃止を正式決議し、26年3月31日に閉館する。
閉館に伴い、1階で実施しているデイサービス事業は、市社協の他支所や別の事業所に引き継ぐ方針。同社協玉之浦支所は、市役所玉之浦支所の空きスペースを活用して再編する予定だ。
閉館決定を受け、同社協はホームページや公衆浴場の張り紙で周知している。跡地活用については今後、地域の要望を踏まえて協議を続け、売却方法は社協内に設ける選考委員会で検討する。
こうした状況に、島民などからは残念がる声が聞かれる。岐宿町の女性(66)は退院した90代の母親の体調を気遣い、9月から週2回ほど通っている。「ショックです」と張り紙を見つめ、「ようやく調子が戻ってきたばかり。母も楽しみにしているのに。できれば残してほしい」と話す。福岡県から仕事で毎月訪れるという男性(53)も「昔ながらの公衆浴場の雰囲気が気に入っていた。五島に来る楽しみが一つ減ってしまう」と惜しんだ。
中里会長は「楽しみにしてくださっていた利用者の思いに応えられず申し訳ない」と語り、「福祉事業としての運営には限界があったが、地域の絆と温泉という財産を生かし、新たな拠点として再生してもらえる引き受け手が見つかれば」と望みをつなぐ。
同センター(鉄筋コンクリート3階建て、延べ約2460平方メートル)は、09年に廃業した老舗「豆谷旅館」の土地と建物を社協が競売で取得し、11年に改修して開設。公衆浴場は水曜を除く午後1時から同6時半まで営業し、24年度の利用者は延べ2万3268人に上る。地元住民は100円、地区外は300円のまま料金を据え置き、長年親しまれてきた。
通所介護(デイサービス)、訪問介護など福祉サービスの拠点としても機能。開設当初から同社協玉之浦支所の機能も併せ持ち、地域福祉の中核施設としての役割を担ってきた。
だが、同社協によると、温泉事業の累積赤字は約170万円。短期入所(ショートステイ)事業は利用者減と職員不足のため22年度に廃止し、約2千万円を介護保険積立金から補填(ほてん)した。老朽化も進む。建物修繕費は11~23年度で計2100万円を超え、今後も浄化槽修繕に約4300万円、浴室改修に約1千万円が必要という。
同社協は24年6月、今後のあり方検討委員会を設置。修繕費や人件費など維持費を精査した結果、「今後の運営は困難」と判断し、建物と土地、温泉権を含めて売却する方針を固めた。今年9月に廃止を正式決議し、26年3月31日に閉館する。
閉館に伴い、1階で実施しているデイサービス事業は、市社協の他支所や別の事業所に引き継ぐ方針。同社協玉之浦支所は、市役所玉之浦支所の空きスペースを活用して再編する予定だ。
閉館決定を受け、同社協はホームページや公衆浴場の張り紙で周知している。跡地活用については今後、地域の要望を踏まえて協議を続け、売却方法は社協内に設ける選考委員会で検討する。
こうした状況に、島民などからは残念がる声が聞かれる。岐宿町の女性(66)は退院した90代の母親の体調を気遣い、9月から週2回ほど通っている。「ショックです」と張り紙を見つめ、「ようやく調子が戻ってきたばかり。母も楽しみにしているのに。できれば残してほしい」と話す。福岡県から仕事で毎月訪れるという男性(53)も「昔ながらの公衆浴場の雰囲気が気に入っていた。五島に来る楽しみが一つ減ってしまう」と惜しんだ。
中里会長は「楽しみにしてくださっていた利用者の思いに応えられず申し訳ない」と語り、「福祉事業としての運営には限界があったが、地域の絆と温泉という財産を生かし、新たな拠点として再生してもらえる引き受け手が見つかれば」と望みをつなぐ。

